ご遺影の生前準備について

遺影と聞くと、その響きから、とても物悲しく感じられる方が多いようですが、実は現在は、お若い方でも「万一に備え」遺影に相応しい写真を探したり、改めて撮影し用意したり為さる例が増えています。

以前は写真というと、お好きな方は専ら撮影等制作に傾注され、自らにレンズを向けることを余り考えておられませんし、改めて写真に収まるとしても、特にそうした御趣味にない方と同じく、旅行や集まり等、何か節目的な行事の折に、ある意味でかしこまった写真に収まるのが常でした。写真に写るのが趣味という方は正直申し上げていらっしゃらないでしょう。普段はカメラを持ち歩くこともなく、生活の中で写真に収まることは稀です。
実は万一の時、そうした節目写真や記念写真から切り取られて「遺影」とされてしまいますと、証明写真の基本であるところの「無帽正面上半身」状態に仕上げられ、尚且つ、拡大複写する為、かなり焦点の甘い画像が組まれ、使われることになります。それだけでも充分、御本人は本意にあらざろうところでしょうが、あろうことか、免許証や身分証明書から切り取られ、むっとした有り得ない表情を晒すこともあり、久々に訪れたその時がお弔いであったという方々を驚かせることも少なくはないのです。

しかしながら、仮令遺影を指定し、用意していても、それを使うかどうかは御遺族なり、お弔いを実行される方に委ねられる選択権でしょう。目立って「これを使うように」と指示するには、少なくとも遺言状とともに預けておかねばならないでしょう。

つまり、遺影の生前準備と申しましても、必ずやそれは終末へ立ち向かう行いではないと加えなければならないと思います。

果して、そういう時に、被写体である方が「活きていた」ことを示せるか。つまり、その時々のその人を物語るに相応しいポートレートとなる「場所」で「その人」の「その顔」が得られるかどうか。

遺影というより、むしろ芸能関係者の『宣材』とオーバーラップして御考え頂くほうが、現実的かも知れません。しかし、芸能者なら、無背景で人本体が明らかであることが求められましょうが、市中の一般人なら、ひと各々に既に居所・職場・行いが決まっているでしょう。何かに活きるその人を、その人の現場の情景を背に、写真の四角いフレームに収めることは案外難しいものです。
背景が活々とその人を引立てる奥行感ある一枚のポートレートは、誰が見ても「ご遺影」のみならずその人の記念になるでしょうし、その人を極めて雄弁に語るでしょう。
「今を遺す」一枚の写真こそ、まさしく遺影といえましょう。それは、亡者となった後に使われるものではなく、今こそまさに役立つ一枚に違いないと思います。そのため、撮影場所は「お好きな場所やお好きなことをするところ」をお薦め致す次第です。

046-881-0448 モーターワークス気付・写真撮影と御用命ください。

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